brain core
「ほら自分じゃ抑えきれなくなってんねん。王家の血はこういう副作用があるんよなぁ」
「っ!?……知って……たん?」
「んー少し前にな」
「っく……うう……」
「副作用って怖いやんなぁ……人間の姿から変わる奴もおるんやて」
「!?……」
俺はその場に倒れ込む。
目が霞んでいくのがわかる。
「王家の血って怖いんやんね……」
「……っ……」
俺の耳に景の笑い声が聞こえた気がした。
皐月
「バートリーおばさんって……あのバートリー?」
「あのって……?」
「ほら、王家を取り仕切ってるって言われてて昔はハーフの種族も束ねてたっていう鬼のバートリーって呼ばれてて」
「鬼って……バートリーおばさんは確かに厳しいけど」
周りを見た。
今さっきの部屋とは雰囲気が違っていた。
「ここ……あたし……なにかされた?」
「……いやわからん。俺はずっと待たされていたし……それに……」
「…………なに?」
「……通しなさい。」
「バートリーおばさん!!!!」
「……騒がしい所は母親とそっくりなのね」
「母は関係ありません。ところで、あたしは捨て駒なのですか?」
「……早いのね情報」
「どういうことですか!!?」
「そのままですが?」
「あの部屋に入れたのは一体?」