ボクらが衣替えをしないワケ【短編】
木曜日の朝。
昨夜降り始めた雨は今もまだ降り続いていて、昨日までうっすらと引きずっていた残暑の名残をバッサリと切り捨ててしまっていた。
はっきり言ってちょっと肌寒い。
約束さえなければ今日が切り替え時だと思う。
多分ほとんどの人が今日からは冬服で登校する事だろう。
でも彼女は違う。
間違いなく彼女は夏服で震えながら登校してくるはずだと断言できる。
なぜなら月曜日に彼女のホッとした表情を見てしまったから。
あれを見てボクは確信したんだ。
何気なく思いつきでの発言を装おってはいたけど、彼女には何か思惑があってボクに夏服でいてほしいんだと。
その彼女の思惑が何かはボクにはわからない。
でもボクは最終日まで夏服で来ると彼女と約束したんだ。
約束と期待を裏切って彼女を悲しませるぐらいなら寒さを無視して風邪をひいたほうがマシだ。
ボクはお母さんの制止を振り切って、秋雨に凍えなから夏服で登校した。
昨夜降り始めた雨は今もまだ降り続いていて、昨日までうっすらと引きずっていた残暑の名残をバッサリと切り捨ててしまっていた。
はっきり言ってちょっと肌寒い。
約束さえなければ今日が切り替え時だと思う。
多分ほとんどの人が今日からは冬服で登校する事だろう。
でも彼女は違う。
間違いなく彼女は夏服で震えながら登校してくるはずだと断言できる。
なぜなら月曜日に彼女のホッとした表情を見てしまったから。
あれを見てボクは確信したんだ。
何気なく思いつきでの発言を装おってはいたけど、彼女には何か思惑があってボクに夏服でいてほしいんだと。
その彼女の思惑が何かはボクにはわからない。
でもボクは最終日まで夏服で来ると彼女と約束したんだ。
約束と期待を裏切って彼女を悲しませるぐらいなら寒さを無視して風邪をひいたほうがマシだ。
ボクはお母さんの制止を振り切って、秋雨に凍えなから夏服で登校した。