ボクらが衣替えをしないワケ【短編】
学校に着くと案の定ほとんどの人が冬服で登校しており、夏服のままの人は数えるほどしかいなかった。
多分ボク以外の夏服の人らは小学生だった頃、冬でも半袖半ズボンだったに違いない。
教室に入ると来ている人は全員冬服に替わっていて、たった一人夏服のボクはアウェイ感てんこ盛りだった。
さすがに仲のいい友達からは囃し立てられる。
「こんだけ寒くなってもまだ夏服かよ。お前小学生だった頃冬でも半袖半ズボンだった子供だろ」
「それはない。いやちょっと冬服質に入れちゃってて、まだ引き取れてないんだ」
「あ、悪い事聞いちゃったな。ゴメン」
「いや信じるなっての」
そんなやり取りをしていると彼女がやっと教室に入って来た。
ホラやっぱり夏服だ。
うつむきがちに不安げな表情で教室を見回していた視線がボクが夏服であるのに気付いた途端……
大爆発した。
いや爆発はしてないけど激変した。
不安で半泣きから様々な感情を経由して嬉しくて半泣きへとたどり着く。
ウム。それを見れただけでボクは風邪をひいても後悔しないと思える。
多分ボク以外の夏服の人らは小学生だった頃、冬でも半袖半ズボンだったに違いない。
教室に入ると来ている人は全員冬服に替わっていて、たった一人夏服のボクはアウェイ感てんこ盛りだった。
さすがに仲のいい友達からは囃し立てられる。
「こんだけ寒くなってもまだ夏服かよ。お前小学生だった頃冬でも半袖半ズボンだった子供だろ」
「それはない。いやちょっと冬服質に入れちゃってて、まだ引き取れてないんだ」
「あ、悪い事聞いちゃったな。ゴメン」
「いや信じるなっての」
そんなやり取りをしていると彼女がやっと教室に入って来た。
ホラやっぱり夏服だ。
うつむきがちに不安げな表情で教室を見回していた視線がボクが夏服であるのに気付いた途端……
大爆発した。
いや爆発はしてないけど激変した。
不安で半泣きから様々な感情を経由して嬉しくて半泣きへとたどり着く。
ウム。それを見れただけでボクは風邪をひいても後悔しないと思える。