初恋LOVER


「ねえ、寂しくない?美羽は」



「何が?」



「先輩が、こんな風にモテる事」



「全然」



そう言って、あたしは正面を向いた。



みんな、気付いてない?


朝礼で話しをする間、先輩はあたしを見てるって。



「龍之介先輩、好き」


口パクで、そう言うと、先輩は少し笑顔を浮かべた。


「ねえ、ねえ、会長、嬉しそうじゃない?」


「何か、いい事あったのかなぁ?」



ほら、そんな会話が聞こえてきた。




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