初恋LOVER


「そ、それは…、当たり前じゃないですか…」



襲われかけたんだもん。


普通、逃げるでしょ?



「だから、離さない」



「そんな…」



ギュッとつかまれた手が、痛いよりドキドキしてて、



そんなあたしは、自分が情けない。



「先輩、どこまで行くんですか?」



さっきよりは、ゆっくりになった歩調で、先輩は相変わらず、あたしの前を歩く。



「どこって、美羽の家。教えろよ、お前んち」




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