劣化コピー
教室
「君たちは生のジャガイモの様なものである!」




昼下がりの教室。




チョークとほこりの入り混じった匂いが
充満する中




壇上に立つ初老の男。






社会的には先生と呼称されている
やや禿げかかった男が






血圧を上げ力説している。




「生のジャガイモはアクが強くエグみがあり
そのままでは食べられたもんじゃない。






あまつさえ






芽の部分には毒があり
そのまま食べると中毒を起こす危険性がある」




そう言って教室を見渡すハゲ先生。




その目線の先には
猜疑心と眠気をたたえた生徒たちの姿。






「しかし!ジャガイモは鍋に入れて煮詰めると
甘く柔らかくなりとても美味しくなる。


それに毒の成分もきれいさっぱりなくなるのだ!




君たちはまだ生のジャガイモのように
発展途上。




自分の持つ毒やアクで
まわりと衝突することもあるだろう。




だが…」






ハゲ先生の老年による青年の主張が
熱を帯びてきたまさにその時




教室の一番前で手が上がった。




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