くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年
「わかってるよ。あんなヤツは血液補給以外に利用価値ないしね」
紫杏はさも当然と言うように頷く。
「それにしても紅愛は賢いね。それに料理も、……独創的だし、自慢の姉だよ」
優しくあたしを見つめる紫杏。
彼こそあたしの自慢の弟。
「残念ながら時間がなくてあなたの分のお弁当は作れなかったの。また作るから楽しみにしててね?」
紫杏はカップの紅茶をこぼしながら、大きく首を降った。
「……イヤそんな、……無理しないでいいから!」
ね、とても遠慮深いでしょ?