くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年
心の中では叫びまくってたあたしだけど、現実では固まったまま。
もちろん紗依くんは返事を待ってあたしを見ている。
黙ってじっと見ている……。
ダメだわ。ギブアップ……。
「……そ、そうよ。だからいつも血を頂いているし、貧血っぽいから、たまにはどうかな、と思って作ったのよ。そ、それだけなんだけどねっ。
……結局……失敗しちゃったけど……」
本日何度目かの説明を勢いに任せて言うけど自分でもだんだんと声が小さくなるのが分かった。
紗依くんの様子を伺おうとおずおずと見上げると、
見たこともないような柔らかい微笑みで、
「そっか……ありがとう」
素直にお礼を言われた。
…………逆に恥ずかしい!