くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年



紗依くんがあたしのレバニラ弁当を食べた日の放課後、


授業の終了を知らせるチャイムが鳴って帰りじたくをするあたしをクラスの女の子が呼んだ。



「紅愛さーん、呼び出し!」


ドアの所で男の子が待っている。

あたしと目が合うと顔に緊張が表れた。



(久しぶりね)


きっとあの人に告白される。


紗依くんがあたしの前に現れてからほとんどと言っていいくらい無くなっていた。




もちろん断るに決まってるけれど。



あたしには紗依くんがいるし。



…………これは紗依くんが好きとかそういう意味じゃなくて、そう、弱みを握られてるから。


紗依くん以外の人から血を貰うとヴァンパイアってばらされちゃうからだもの。


< 33 / 68 >

この作品をシェア

pagetop