くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年
あたしが頭の中で自問自答しつつ、呼び出した男の子の方へ近づいた時……、
キャーーーー
教室の真ん中の方から悲鳴が聞こえた。
騒ぎの中心に目をやるとうずくまる男子。
片膝をついて、細身の美しいライン。
パラパラと揺れる柔らかそうな髪。
「紗依くん!大丈夫!?」
「どうしたの?」
何人かの女子が心配そうに囲んでいた。
(貧血……!?)
あたしの頭には咄嗟にこの2文字が浮かぶ。
慌ててあたしも駆け寄った。
「紗依くん」
膝をついて彼に顔を近づける。
紗依くんの顔は真っ白。
「紅愛……」
紗依くんは弱々しい声であえいだ。
「気分が悪い……」
そうよね。貧血だものね。
「保健室に行きましょ?」
しかし、紗依くんは首を振る。
「……吐きそう」
レバニラーーー!?