くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年
「分かったわ。家まで送るわ」
そう答えると紗依くんは安心したのかゆっくりと立ち上がった。
気分が悪いと言うのであたしのハンカチを渡す。
そうしてクラスの女子に見守られながらゆっくりと教室を後にした。
そういえばすっかり忘れてたけど、
教室のドアの所であたしを呼び出した男の子がまだ立っていた。
「ごめんなさい。また今度……」
「あ、……はい」
というやり取りをしたけれど、多分もう来ないでしょうね……。
まぁ元々お断りするつもりだったし、手間が省けたわ。
などと考えて廊下を歩いて、階段を降り、靴を履いて校門へ向かう……
けれど
……なんか変なのよ!?