くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年
「騙したのね?」
酷い!
「騙す訳がない。言った通り気分が悪くなって、吐きそうになったよ」
「ふざけないで」
「ふざけてなんかいない。だいたい君があんな男に付いて行こうとした事が、俺の気分を悪くした原因だ」
「それで倒れるふり?」
本当にもうっ
心配したんだから……!
「あたしのお弁当を食べたせいで気分が悪くなってしまったんじゃないかと思って罪悪感を感じてたのに……!」
「そんな罪悪感よりも俺の前で他の男と話す事に罪悪感を感じて欲しかったね!
だいたい付いて行ってどうするつもりだったんだよ?
以前のように血でも吸い取るつもりだったの?キスして?」
ちゃんと断るつもりだったのよ、
と言えば良かったんでしょうけど見たことのない紗依くんの剣幕と初めてした喧嘩にあたしは悲しくなってしまった。
(何よ、色々勝手に妄想しちゃって……)