くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年
「そうだった。君との関係を変えるために連れ出したんだった。学校にはあのうるさい保険医がいるからね」
紗依くんはふいに思い出したようにそう言うとあたしの手を掴んで歩き出した。
素直に従わず立ち止まるあたしに
「余裕な俺が見たいんでしょう?」
挑発するように言うとグンと手を引っ張る。
あたしを目的地まで駆り立てたのは、紗依くんの身も凍るような威圧感とほんの少しの好奇心。
紗依くんが向かう先はどこなんだろう?
そこであたしとの関係を変えるつもりらしい。
20分程引っ張られるように連れて行かれ、紗依くんの足がピタリと止まったそこは……、
教会でした。