最愛








「奈津先輩、合コン行きませんか?」




4つ下の後輩の真美に言われたのは
28歳の誕生日の前日。




「先輩今彼氏いませんでしたよね?」

「そうだけどー」

ムッとして真美を見る。

「結構大きな会社の人たちなんですよー」



あたしも最初の頃してたなー



「けどそれってみんなあたしより年下でしょ?」

「そうですけど~奈津先輩なら全然平気ですってー!もう本当いるだけでいいんで」

ギュッと両手を握られた。

そこまでお願いされちゃあ無下にもできない。

「奢りね?」

ウインクすると

「ぜひおごらせてください!」



真美は満面の笑みをして頷いた。








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