千年樹

体の細胞の全てがざわめく、そして拒否をする。




彼女を思い出すことを、拒否する――…。

けれど、どんなに体が拒絶をしようが、どんどん鮮明に色鮮やかに思い出されていく記憶。







“「春様」”








そうだった何故俺は忘れていたんだ?
「春様」と呼ぶあの声の主を、彼女を俺はずっと――…。










愛していたというのに。








< 14 / 16 >

この作品をシェア

pagetop