放課後の小さな秘密。



「私をフッて下さい」



傷つくくらい

諦めれるほど強く、
君の透き通るような声で
ハッキリと……。


するとキョトンとした顔で
君は言う。




「なんで実緒をフラないと
ならないの?」



「……え」



そんな事を聞かれても……


私は首を傾げて
奏馬くんを見つめた。


すると照れたように
頭を掻きながら君は言った。






「俺だって好きだよ、実緒のこと」



「う…嘘だよ……。
だって奏馬くんは紗歩ちゃんを……」



そう言うと、
奏馬くんは私の言いたい事が
分かったのか
「もしかして…」と改まった。




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