放課後の小さな秘密。
「なーんだ。
紗歩、一目惚れしたんだ」
「まだ好きとか決まってない!でも……あぁーバカッ!」
半分、八つ当たりで俺の頭を叩く紗歩。
「痛いって!!!」
「いつまでも一目惚れをバカにしてたら痛い目見るわよ!?
奏馬が一目惚れした時
あたし助けてなんかやらないんだから!」
そう言って紗歩は
ズカズカ先を歩いて行った。
――――俺が一目惚れ?
「ふっ……有り得ないね」
簡単に人を好きだなんて
俺は思わない
――――絶対に。