フルスロットルラブ

だから、私だってそう簡単には素直になれないの。



「ごめん…颯真がそんなに私の事大好きだったなんて知らなかったわよ。」



とりあえず謝っておくけれど、颯真だって私と同じぐらい悪いんだからね?



『オイオイ待てよ、誰がオマエを大好きだなんて言った。』



この後に及んでまだ言い逃れしやがるのか。



「私には颯真が"好き好き大好き"って言っている様にしか聞こえないわよ。」



自分で言っててかなり恥ずかしいけれど、

もし間違っていたのなら憤死する勢いで恥ずかしいのだけれど、

颯真の瞳を見れば、

憎からず私を想っているのだと、

どうしても思えてしまうから。



『フザけんな、オレを好きなのはオマエの方だろうが。』



どうしてここまで来ても、こんなに傲慢で居られるのだろうか?


颯真という男は本当に素直じゃない。

< 44 / 108 >

この作品をシェア

pagetop