フルスロットルラブ
ふとそこまで考えてみて、私は気づいた。
ん…?アレ?
そう言えば私は颯真を好きだと告白したけれど、
よくよく考えてみれば、颯真にはまだ好きだとも何とも言われてないような気がする…。
こうして抱き締められてるって事は、颯真も私が好きだって事でいいんだよね?
そうだよね?颯真!
もしも間違っていたらシャレにならないぞ!!
え?私の事好きなんだよね颯真!
そうだよね!?
急に不安になってそうだよね?と目力を込めて颯真を見上げたら、
『フザけるな、25年もタイムロスさせやがって。こっからはフルスロットルで行くぞ。』
と、意味不明な事を言われた。
えっ!?こっからってどっから?
フルスロットルでドコ行くの?
そんなに急いでどこに行くというの!!
そんな疑問でいっぱいの気持ちのまま颯真を見上げれば、
ふいに抱き締めていた私を抱え上げると、
ぺいっとベッドに放り投げた。
「ギャッ!」
ぼすっという音と共にベッドに沈む私。
きっ、急に何するんだ颯真!!!
仰向けにベッドに沈んだ私は、そのままの姿勢で颯真を睨み付けた。
なのに…
見上げた颯真は、私以上の鋭い眼光で睨み返して来た。