フルスロットルラブ
この幸せは颯真と2人でなくちゃ掴めない。
見つめるだけの恋では何も分からなかった。
理想の恋愛を想像する事は出来るけれど、本当に相手を手に入れたいのならば、自分から行動しなくちゃダメなんだ。
それを理解したのが全て経験し終えた後だなんて…、
私というヤツは本当にどこまでも間抜けな女だ。
そんな間抜けな私を容赦無く抱き潰した颯真は、本当に傲慢で不遜で尊大な男だ。
この男は遠慮というものを知らない。
初心者相手に本気で攻め立てて来て、私の身体はもうヘロヘロだ。
疲労困憊で指一本動かせそうもない。
こんな目に遭うのならば、もっと早く颯真の気持ちに気づいていれば良かった。
颯真だってとっとと私に告白してくれていれば良かったのに。
まぁ、あの傲慢で不遜で尊大な男が自分から告白なんてするとは思えないけれど。
ストレスも愛も25年間も心に溜め込んでおくのは、本当に良くないと思った。
心にも良くないけれど身体にも良くない。