フルスロットルラブ

ただうすらぼんやりと、そんな軽い気持ちで書いた"私の将来の夢"だった。


なのに…


まさか…ソレ?
その卒業文集に書いた"私の将来の夢"が結婚を急ぐ理由!?



「もしかして…、そのせいなの?」



そんな遠い昔に適当に書いた"私の将来の夢"を叶えようとして?


だから結婚を急ぐというの?


信じられないと言う目で見つめる私に、当たり前だという顔をした颯真がきっぱりと言った。



『そうだ、だから時間が無い。オマエ明後日誕生日だろうが。』



えっ!?あっ!そうだった…!!
よくよく考えてみれば、明後日は私の26回目の誕生日だった!!


失恋した直後だったと言うのに颯真に告白するよう脅されて、オマケに処女まで奪われてしまった衝撃が相当大きかったのか、自分の誕生日などキレイさっぱり忘れ去っていた。


と言う事は…



「ままままさか…、26歳までに結婚する為に?」



26歳になるまでに結婚する為にそんなに急いでいると言うの?


そんな中学時代に書いたチープな"私の将来の夢"を叶える為に?

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