フルスロットルラブ
『オレがオマエの夢を叶えてやる。』
自信満々に笑う颯真が、
『だから着いてこい。』
そう言って差し出した手を、
『明日がタイムリミットだ。』
迷い無く掴める自分が嬉しい。
『フルスロットルで行くぞ。』
颯真とならば、どんなスピードだって振り落とされない自信があるの。
温かく力強い手をギュッと握りしめれば、握りつぶす程の力強さで握り返される。
颯真の自信過剰な愛で包まれる自分を、これ以上なく幸せだと思えるのだから、これはもう手に負えない。
傲慢で不遜で尊大な幼なじみの愛を、嫌と言うほどこの身に受け止めて、これからもずっと生きて行く。
颯真と一緒に生きて行く。