フルスロットルラブ

ちょっと…!



「その日は颯真の誕生日じゃない!ズルイわよっ!!!」


『あ?オマエの誕生日は明日なんだからムリだろうが。』



思いっきり「そんな事も分からないのか?バカが!」という顔で見られて、余計にイライラが募る。



「だって私が26歳になるまでに結婚するって言ってたじゃない!」



それなのに勝手に颯真の誕生日に結婚式を決めてしまうなんて!


"私の将来の夢"がないがしろにされているではないか!


いや、別にあんな適当に書いたチープな夢なんて正直どうだって良いのだが、強引に次々と事が進められて行く事に不満が募っているのも事実だ。


いくら強引で傲慢な男だとしても、一生に一度の一大イベントを勝手に決められては適わない。


結婚式は乙女の夢なんだから、少しぐらい私の意向も汲んでくれたって良いでしょう!?

< 89 / 108 >

この作品をシェア

pagetop