I wanna be your only lover

…泣きたかった。

泣いてすがって、

行かないでと言いたかった。

例えあなたがいちばんに想うのが他の誰であっても、

あたしから離れないで、と。





…どうして？

どうしてあたしに触れたの？

どうしてあたしに、

キス、したの？

そんなに大切な人がいるのに…




…泣いたら卑怯だ。

そう思った。

だからあたしは、

笑顔で言った。


『そっかぁ、そんな気がしてたんだよね。、

ありがとうタクさん、あたしのわがままにいろいろ付き合ってくれて。

彼女さんと、幸せにならないと、ゆるさないからね！』

…たくさんの嘘をちりばめて、

精一杯、笑ったつもりだ。