最強彼女はNo.1!?
本音と波乱の予感
空き教室、中庭、体育館、武道場、校舎裏など思い当たるところは全部見て回った。
けど見つからない。
誰か人でもいたら聞いたりできるのに帰るとかの行動は早いこの学校の連中は意味をなさない。
あとは…防音性のある音楽室と視聴覚室だけ。
音楽室の扉を勢いよく開けてみるが誰もいない。
………視聴覚室か。
てかこれで視聴覚室でもなかったらお手上げなんだけど。
やるならもっとわかりやすい場所でやれよとか考えながら視聴覚室を目指す。
相変わらず、視聴覚室ってカーテン閉めてるから外から見ても暗いってのが見て取れる。
ゆっくり視聴覚室のドアを開けると同時に耳に飛び込んできた笥箕の怒声。
「好きなら…好きなヤツの幸せを願うんじゃねぇのかよ!?」
この言葉にあたしはピタリと止まる。
「たしかにそうかもしれへんな。せやけど…そんな大人な考えできんのや。アイツ…萌架だけやったんや。小さいのに、怖くないはずないのに、必死にわいを必要として、存在意義を与えてくれたん」
奏迩が…そんなこと思ってたなんて知らなかった。
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