灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~



細くてゴツゴツした手が
躰をなぞっていく。
優しい舌使いに鳥肌が立つ。



『そんな顔したら抑えきれないって。』



少しだけ冷たい指先が
あらゆる部分を刺激する。
それだけで熱くなる躰。
キレイな顔立ちが近付いて
自然と目を閉じた。



ふわっと躰が宙に浮いたと思えば
抱きかかえられている。



『え…?腕…!!』



怪我してんのに…!



『平気平気。アキ軽いもん。しっかり
 捕まって?』



ゆっくりと進んだ先は郷田の部屋。



明かりもつけないままベットに寝かされ
いくつものキスが降り注いだ後
ブラウスのボタンに手が伸びる。



少しずつはだけて
キャミソールの肩ひもに
触れられた瞬間、
ビクッと躰が拒絶反応を示した。











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