灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~
眉間にシワが寄る。
このあたしが見間違えるはずがない。
震える手で中身の確認を急ぐ。
ウソだ………ウソよ………
こんなこと……
あっちゃいけないんだよ……
ウソだと言って……!
『う………うわあぁぁ………!』
奇声がもれる。
その場に崩れ落ちた。
カーッと頭のてっぺんまで
血が上っていく。
紙切れ一枚を握りしめながら
あたしは鳴いた。
『いやぁぁぁ…………!』
叫びながらビリビリに破いた。
跡形も残らないように。
こんなことって……!
『アキ……?どうした……?』
背後から聞こえた郷田の声に
躰は条件反射する。