灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~



眉間にシワが寄る。



このあたしが見間違えるはずがない。



震える手で中身の確認を急ぐ。



ウソだ………ウソよ………
こんなこと……
あっちゃいけないんだよ……



ウソだと言って……!






『う………うわあぁぁ………!』



奇声がもれる。
その場に崩れ落ちた。
カーッと頭のてっぺんまで
血が上っていく。



紙切れ一枚を握りしめながら
あたしは鳴いた。



『いやぁぁぁ…………!』



叫びながらビリビリに破いた。
跡形も残らないように。



こんなことって……!



『アキ……?どうした……?』



背後から聞こえた郷田の声に
躰は条件反射する。











< 152 / 300 >

この作品をシェア

pagetop