灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~



もう一緒には居られない。



この温もりも、



この匂いも、



全部終わり………





嫌だよ……郷田……



なんであたしなの……



もっと違った形で



出逢って愛したかった……



『うぅ…………!』



叫びにもならない声で
自分の存在を憎んだ。



隙間もないほど力強く
抱きしめる腕も厚い胸も
もう消えてしまう。
この手で消し去るの……



最後に……










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