灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~
『30分ね。』
そう言うとオッサンは目の前に
万札を置いた。
なるほど。
店で働くよりかは儲かるわけだ?
店では物足りなくなったとか?
バカじゃん。
『1ミリも触れんなよな?』
再度確認した後、手持ちのロープで
両腕を縛った。
ハァハァという息遣いが気持ち悪い。
ヒールまで用意しちゃってて正直
興醒めしている。
寝そべったところに横顔を
ヒールで踏みつけた。
『テメー誰に向かって金出してんだよ。
足りねーぞ?』
ジリジリと力を込めたら
顔色を変えて財布を出した。
『すみません、すみません。』
差し出された札束をもぎ取る。
ロープを首に巻き付けた。