灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~
『とりあえず明日はコレ着てけよ。』
『…………?』
意味がわからない。
タイトなジーンズに
オシャレなロンT。
どれも高級ブランドばかり。
ジーンズもサイズぴったりで
逆に怖い。
『し、下着も捨てたの?』
『え?あぁ…捨てたな。じゃあこの
ジャケット羽織っとけよ。ちょっ
との間ノーブラでも我慢しろ。
車での移動だし。あ、嫌か?車。』
黒いジャケットも渡され
唖然とする。
……いやいやいや!
ノーブラさせられんのも
びっくりだけど、
明日どこか引っ張り回されんの?
『どこ行くつもり?』
クローゼットの扉を閉めて
振り返る男。
その名は、郷田秋人。
彼はニッと笑って言った。