灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~
同じような四角い風景を
あたしも眺めていた。
雨が降っても、
雷が鳴り突風が吹いても、
吹雪いた夜も、
晴れ渡り雲一つない空も、
蒸し暑い夜、
星降る夜も、
変わらず冷ややかな
灰色の四角い窓。
ほんの数日前までは
あたしも彼と同じように
窓の向こうを見ていた。
訴えたかったこと……?
毎日反吐が出そうなほど
窮屈で何もなかった。
時間だけが無惨に過ぎて
次第に何も感じなくなってた。
自分を傷めつけるのも
他人を傷めつけるのも
まるで同じ。
平気で周りにイカレた人間が
溢れていたから。
何人かはそこで人生を
終える奴も居た。
狂ったあげく自ら命を絶つ人間。
だけど周りは動揺しない。
感情なんてないに等しいからね。
雑魚がまた一人消えた、
そう思うだけ。