期間限定王子
日向 安理くん
「ちょっと葵ー!
またサボり?」
寂しかったんだから!
と思ってもないことを言う早彩。
そう思うのは彼女の机のうえに
広げられている化粧道具の数々。
授業なんて、
ましてわたしにも気にもせずに
化粧に励んでたんだろうな。
そういうところ、
早彩らしくてすき。
「あぁー次体育かぁ。
葵もさ、それこそ体育サボれば良いのに」
変なのー
と笑う早彩。
だけど
「体育はテストで
どうとかならないじゃん」
出席日数で成績決まっちゃうし。
だから休めない、と言うのが本音。
「葵、変なとこ頭良いよね」
「失礼な」