期間限定王子

日向 安理くん






「ちょっと葵ー!

またサボり?」




寂しかったんだから!




と思ってもないことを言う早彩。

そう思うのは彼女の机のうえに
広げられている化粧道具の数々。




授業なんて、
ましてわたしにも気にもせずに
化粧に励んでたんだろうな。




そういうところ、
早彩らしくてすき。




「あぁー次体育かぁ。

葵もさ、それこそ体育サボれば良いのに」




変なのー




と笑う早彩。




だけど




「体育はテストで
どうとかならないじゃん」




出席日数で成績決まっちゃうし。

だから休めない、と言うのが本音。




「葵、変なとこ頭良いよね」




「失礼な」




< 14 / 19 >

この作品をシェア

pagetop