少し背の高いカブトムシ
俺は悪い夢を見ているのか?


それとも俺はとうとう狂い始めたのか?


目の前に立っている男が
沙希ちゃんに告白されたと


俺の右脳は認識したのだが
左脳は混乱し


俺の本能を司る海馬は
激しく拒否している。


神経系統があらゆる場所で寸断され
体の動きが統制できない。



「うぴゅる…」


絞り出した意味不明の言葉は
秘孔をつかれたザコの如く。

< 3 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop