少し背の高いカブトムシ
こいつ見え透いた嘘をつきやがって。
嘘だから俺の問いに答えられないんだ。


そうに決まっている。


心の中に希望の光がともった俺。
あいつをにらみつけて仁王立ち。


「ふん!つまらないウソつきやがって!
お前なんかに沙希ちゃんが告白するわけ…」



「おーい!変態くーん!」


俺が奴を問い詰める背後から
そよ風の様な声が聞こえる。



その声の主は
ストレートの長い髪をなびかせながら


変態君の胸に飛び込んできた。


こちらを向きにやりとする変態くん。

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