隣の席のヤンキーGiRL
「女同士で喧嘩ならまだわかるけど、男も一緒にってどんだけだよ」
そう言いながら翔梧は歩きだそうとした。まだ様子を見たかった俺は翔梧を引き止めようと手を伸ばした、その時だった。ガシャンと大きな甲高い音がしたのは。
翔梧と二人、肩をびくつかせ音の方を見た。
シルバーの筒状の灰皿が、竜ヶ崎の横に横たわっていた。誰かが竜ヶ崎に投げつけたようで、灰皿に入っていたであろう水や煙草のゴミが、竜ヶ崎の足にかかっていた。