隣の席のヤンキーGiRL

「先生、席替えはまだですかっ」

「まだです」

 一切曇りのない返事に俺は落胆とした。そして、席に向かおうと振り返り、自分の席を見て驚愕とした。

 竜ヶ崎が居る・・・。え?いつの間に。

 ゆっくりと、ゆっくりと席に向かい、素早く着席した。

 俺の半身が警告を出している。ここは危ないと。

「ねぇ」

 隣から声が聞こえた。

「ねぇ」

 また聞こえる。ゆっくりと竜ヶ崎を見ると、彼女はこっちを睨んでいた。

「えっ、な、な、なんで、なんでしょう?」

 かなり噛んだ。
< 30 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop