隣の席のヤンキーGiRL

ありえない

 それから二日間、竜ヶ崎と話すことはなかった。正確には来なかったから会わなかった。

「平和だねぇ」

 俺の近くで翔梧が和んでいる。

「あぁ、平和だよなー」

 俺も一緒に和む。

 今日も竜ヶ崎が来て居ない。静かで気を使わなくていい日。

「どうする?突然来たら」

「やめろよ、笑えねー」

 翔梧は咄嗟に扉の方に向き、動揺していた。

「早く進級して、少しは安穏とした日々を過ごしたいよ」

「進級しても同じクラスだったりして」

 悪戯に笑う翔梧。

「勘弁してくれよ。というか進級出来ないだろ」

「いやいやいやいやいや」

 頭を目一杯左右に振る翔梧に俺は首を傾げた。
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