隣の席のヤンキーGiRL

 そして、教室に駆け込むと竜ヶ崎がまだ寝ていた。

 翔梧は出入り口で止まった。

「佑久、やめとけって」

 翔悟が俺の右腕を捕まえて、小声で言った。

「いいから」

 そう言って、翔梧の手をそっと離した。

 教室には竜ヶ崎が寝ているからか、ほとんどの生徒が居なかった。

「・・・竜ヶ崎さん」

 少し小さめの声で声をかけた。でも、反応はない。ダメだ。こんなのんびりしたことしていると、あいつらが来てしまう。

「竜ヶ崎、起きろ」

 勇気を振り絞った声を出した。
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