隣の席のヤンキーGiRL

 走って、廊下を抜けた後、別の階段から外へと出て、人気のなさそうな体育館の倉庫へと逃げ込んだ。

「はぁ、はぁっ」

 お互い息が上がっていた。

 掴んでいた手首を勢いよく振り払われた。

「・・・あんた、何なの?訳分かんねぇ」

「・・・俺だって訳分かんない」

「はぁ?あんた何言ってんの?」

 竜ヶ崎は睨むように俺の方を見た。

「はぁ、まぁ、いいや」

 そう言って、竜ヶ崎は倉庫から出ようとした。

「ちょっと待って」

 俺はそう言って行く手を阻んだ。

「何?」

 鋭い目つき。怖い。

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