隣の席のヤンキーGiRL

「せっかく逃げたんだから、このままここで隠れていようよ」

「隠れる?なんで?」

 ふっと鼻で笑った。

「人数が多いから何なの?あんたに助けなんて求めてない。見ているだけの弱虫さん」

 嫌味ったらしくゲームセンターでのことを思い出させる言い方だった。思わず、後退りをした。

「行く必要はないんじゃないの?」

「あんたに何が分かるの?」

「分かんないよ。なんだってそんな喧嘩ばかりしてるんだよ」

「分からないなら黙ってろっ」

 低い声で、大きな声で叫ぶように彼女は言った。
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