隣の席のヤンキーGiRL

「関係ないあんたは引っ込んでて。退け」

 凄い目力だった。何も言えない俺は、ただ彼女の前に立ち尽くすことしか出来なかった。

 少しの沈黙のあと、薄暗かった倉庫に光が入った。・・・最悪の。

「見ーぃつけた」

 その声に驚き、勢いよく振り返ると、竜ヶ崎を探していたであろう奴らだった。完全に男の数が増えている。

「ほらね。あんたがモタモタしてるから」

 そう言って俺の肩を押し退け、倉庫から出ようとした。

「おっ、なんだ兄ちゃんも今日は一緒か。いいねぇ、お相手するには多い方が楽しいだろうよ」

「なっ」

「こいつは関係ない」

 竜ヶ崎の背中はピンと張っていて、勇ましくも見えた。 
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