隣の席のヤンキーGiRL

「どうしたい？その言葉そっくりそのまま返してやるよ。こいつをどうして欲しい？」

　にやっと口角を上げるのが横目で分かった。この男ろくなもんじゃない。まぁ、こんなことしてる時点でろくなもんじゃないだろうけど。

「どうとでもすればいい。そいつは関係ないって言ったろ？何回言わせんの？」

　竜ヶ崎はふっと鼻で笑った。情けないな、俺。

　顔を合わせれなくて、顔を下げた。でも首元に当てられたものと、この男の腕が邪魔で、むしろ首にくい込んだ気がする。

「あ、ここだ。先生ーっ。先生ここだってば、早く」

　どこからともなく翔梧の声がした。

「ちっ」

　男は舌打ちして、絡ませていた腕を解き、俺の腕も離した。