隣の席のヤンキーGiRL

「・・・いや、違わない」

「小林、助ける前に、先生たちに言いに来たら良かっただろう?」

 先生が呆れたように言った。

「あんな状況でそんな頭回らない」

 俺はきっぱりと言い放った。

 でも、実際そんなこと考えもしなかった。俺がどうにかしなくちゃって、って勝手に思い込んでいたんだから。

「あのなぁ、確かに助けるのはいいことだ。でも、危ないと危惧して、自分の身の安全を第一に考えなくちゃいけないだろう?」

「・・・はい」

「そうね。あなたがやられちゃったら、助けに行くのが無駄になっちゃうもの」

 先生はそう言いながら、絆創膏を俺の首に貼り付けた。
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