隣の席のヤンキーGiRL

「なんともないよ。もう絆創膏もいらない」

 首を伸ばし見せると、「本当だ」と翔梧は呟いた。

「普通にしてたらわかんないな」

「だろう?」

 そんなことを二人で小声で話した。何人かの視線を感じる。そりゃそうだ。竜ヶ崎の手を引っ張って走って行ったんだ。話題にもなるだろう。

「今日、来てないな」

 俺が小さく呟くと、翔梧は驚いた顔をして俺の顔を見た。

「なんだよ」

「おまえさ、マジで惚れたの?」

 今度は俺が驚いた。
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