隣の席のヤンキーGiRL

 緊張する。こんな丁寧な物腰で話をされると返しに困る。

「どうぞ。座っていいよ?」

 そう言って低いテーブルを挟んで、並べられたソファーに座るよう促された。

「はい」

 返事をし、ソファーに腰をかけた。ふかふかで気持ちが良い。

「呼び出したのは昨日の一件なんだ」

「あっ、はい」

 やっぱり。そうだと思った。

「先生から話は聞いたんだけれど、一応君からも聞きたくてね」

 理事長はそう言ってにっこりと笑った。
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