隣の席のヤンキーGiRL

「昨日の傷は大丈夫だったかい?」

 理事長はそう言って、首元を指さした。

「あ、はい。傷は浅かったんで大丈夫でした」

「葵がね、あっ、竜ヶ崎。竜ヶ崎が小林君が怪我してることを教えてくれたんだ」

「そう、なんですか」

 ちょっとびっくりした。なんだろう、なんか衝撃的だった。俺のことなんて気にもしてない感じだったから。

「その様子を見ると大丈夫そうだね。竜ヶ崎には伝えておくよ」

 理事長はまたにっこりと笑った。
< 73 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop