隣の席のヤンキーGiRL

「・・・ごめん」

「弱虫のうえに謝るしか脳がないわけ?」

 フェンスを背に座っている彼女は、突っ立っている俺をじっと見ながら、小さく笑った。

「そう、じゃない」

「じゃあ、はっきり話せば?」

「・・・うん」

「女相手にビビんなって。本当に弱虫だな」

 さっきよりもわかりやすく彼女は笑った。思わずじっと彼女を見てしまった。屈託なく笑う彼女はいつもみたいな威圧感がほとんどなかった。

 長い髪が風になびき、とても綺麗だった。 
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