隣の席のヤンキーGiRL
秋風が心地良い。むしろ、もう少ししたら肌寒くなるくらいだろう。
「竜ヶ崎さんは授業でないの?」
ふっと思ったことを口にした。そして、しまったと思ってしまった。
思わず口に手を当てると彼女はこっちを見ていた。
「なんで?」
返事は普通だった。
「あ、いや、なんとなく」
「別に。次の時間は出るつもりだし、いいかなと思っただけ」
「そうなんだ。サボる時はいつもここに居るの?」
「大体は。・・・何?説教でもする気?」
彼女の眉間に皺が寄った。
「まさかっ。俺も今サボっているのに説教だなんて」
そう言いながら両手を左右に振った。