『初恋』
「あ。いま馬鹿だって思ったでしょ。意外に頭いいのよ~」
「その口調が馬鹿っぽい。よって嘘と見なす」
えぇ?!それヒドイ!」
「どこが」
「それよりどこの寮に通ってんの?」
「言う必要はなし。さっさと家に行こう」
「連れてってくれるんだ?」

そろそろ熱射病になりそう」
本音を吐く。こんな暑い場所で長話は無理

「あぁ…インドア派はきついよな」
うん」

正直に答える。出なければ倒れる。

「早く帰ろう。」

カバンを一回離して髪を結び眼鏡をかける。
少し目が悪いため。黒の四角フレーム。
カッコイイと言われるため必要ない時以外付けない。
今はこれから家に帰るため必要。何故なら転ばないため。
髪を結んだのは暑いから。
胸の当り前ある長い茶髪がかった髪はうっとうしい。

「…」
「なにしてるの」

ボーッと私を見てかたまってる目の前の男。佐久。

「ねぇって
「あ…おう!」
「馬鹿が」
「ん?」

聞こえなかったみたいだ。ラッキー。
こうして歩くこと3分。ようやく家に着いた。
カバンから家の鍵を取り出す。
お父さんが私が家を出る時持ってきなさいとか泣きながら
言われた私物。(困った父親)

「ただいまー…」

ガチャリと開け中には居る。

「おっじゃまっしまーす」

あとに続いて佐久も中には居る。

「…疲れた」

カバンを部屋に置きそのままベットに倒れこむ。
熱射病なりかけだったため暑い。
眼鏡をはずし窓を開けゴロンッとする。

「ふぁ…」

スイマがドクドクと流れて…。

「スゥ…スゥ…」

夢の世界にれっつごぉ。
…数時間が経ったのかやけに涼しい風が入ってくる。

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