2度目の恋は、やさしい蜜の味
「美月」


考えを巡らせている美月に由美が声を掛けた。

美月が由美の方へ向き直ると、由美は隣に座った男性を紹介した。


「この人が彼の佐倉直輝(さくら なおき)。直輝、この子が親友の藤本美月だよ」


佐倉直輝と紹介された人は、シャープな顔立ちに優しい笑顔を浮かべながら美月たちを見ていた。


「昨日の子だよね?佐倉です。よろしく」

「あ、はい。昨日はありがとうございました。こちらこそよろしくお願いします」

「なに?二人は知り合いだったの?」

「うん……ほら、今朝話した昨日の…………」

「ああ、助けてもらったってやつ?直輝だったんだ?」


由美は少し驚いたように佐倉に確認を取る。


「正確には違うかな。助けたのはあっちの方」


と言って、佐倉は美月の隣に座っている人を指差した。







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